「マンジャロ、第III相で肥満克服。リリー社、優先審査申請へ」

Eli Lilly and Co.が開発した「Mounjaro(tirzepatide)」は、第III相において、過体重および肥満のタイプ2糖尿病患者に最も高い用量を投与した結果、最大で34.4ポンドの体重減少が見られたことが明らかになった。また、大多数の患者が全体的な体重減少率が5%以下を達成した。これにより、インディアナポリスに拠点を置く同社は、肥満および過体重の成人に重大な重症度合いがある場合に承認を目指して、米国食品医薬品局(FDA)に追加申請書(sNDA)を提出することができる見通しとなった。

「Mounjaro」は、GLP-1およびGIP受容体作動薬であり、患者が体重を減らすのを助けるとともに、糖尿病の管理にも役立つ。米国糖尿病協会によると、アメリカでは成人の約90%が糖尿病に関連する健康問題を抱えており、糖尿病患者の約85%が過体重または肥満であるという。従って、「Mounjaro」の承認には大きな需要があるといえる。

「Mounjaro」の第III相臨床試験は、約4,000人の患者を対象に行われた。患者はランダムに選ばれ、12ヵ月間の投薬期間中に3つの用量グループのいずれかを受け取った。最も高い用量を投与されたグループにおいては、80mg/40mg/20mgの薬剤混合物を投与され、その結果、平均して34.4ポンドの体重減少が見られた。同グループの患者の約77%が全体的な体重減少率が5%以上を達成した。また、患者のHbA1c指数(3か月間の平均血糖値)は平均して1%以上低下した。

Lillyは、FDAに優先審査を申請する予定である。優先審査は、円滑かつ効率的な承認プロセスを促進することができる。同社は、今後、患者が受けることができるように「Mounjaro」を市場に導入する計画を進めている。

以上から、「Mounjaro」は、「過体重または肥満であり、重要な重症度合いがある」タイプ2糖尿病患者の治療にとって有効な選択肢となりうる。今後、同製品がFDAの承認を受け、市場に正式に導入されることに期待したい。

In Other News Around the World:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です