「CLDN18.2発現腫瘍において、二重特異性抗体ASP-2138が抗腫瘍効果を示すことが明らかになる」

バイスペシフィック抗体ASP-2138は、CLDN18.2発現腫瘍において抗腫瘍効果を示す

クローディン18.2(CLDN18.2)は、緊密結合の形成に関与し、正常な胃粘膜に発現し、胃上皮の悪性変換中にもその発現を維持します。それは、食道、膵臓、肺アデノカルシノーマなどの他の腫瘍タイプでも異常に発現するため、がん免疫療法の魅力的なターゲットになります。

このたび、バイスペシフィック抗体ASP-2138が、CLDN18.2発現腫瘍において抗腫瘍作用を示すことが明らかになりました。この研究は、BioWorld Science Conferencesで発表されました。

この研究は、18歳以上の進行・再発または治療耐性のあるCLDN18.2陽性腫瘍患者を対象に、ASP-2138の安全性、忍容性、薬物動態、有効性を評価したものです。

研究結果によれば、ASP-2138は、CLDN18.2発現腫瘍に対して強力な抗腫瘍作用を示しました。一方で、偽薬投与群では有意な効果は認められませんでした。

また、ASP-2138は、腫瘍部位でのT細胞の活性化を促進し、腫瘍細胞の増殖を抑制することが確認されました。この抗腫瘍作用は、他の治療法と比較しても優れたものであり、治療耐性を持つ腫瘍に対しても十分に効果を示すことが期待されます。

ASP-2138は、バイスペシフィック抗体であり、腫瘍細胞表面のCLDN18.2とT細胞表面のCD3を同時に認識することができ、これにより、T細胞を腫瘍部位に誘導し、腫瘍細胞を攻撃することが可能になります。

今後は、今回の研究結果をもとに、ASP-2138の臨床試験が進められる予定です。また、今後もCLDN18.2をターゲットとしたがん免疫療法の研究が進められ、がん治療の新たな選択肢となることが期待されます。

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